一体私はなぜこんな記事を書く羽目になったのでしょうか。
正直全く記憶にございませn
これでも全く記憶にございませんかね?
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めんどくさ・・・(・・・クエスト開始。雑炊のルーツを調査せよ・・・。)
発する言葉と心の声逆ゥ───ッ!!
─雑炊の歴史はとっても古い
雑炊の語源は元は「増水」からくるものらしく、そのイメージの通りご飯に水を入れて量を嵩増ししたところから始まったとされています。
その歴史はかなり古く、平安時代にはすでに食されていた習慣が残っており、天皇即位の際の儀式に鴨雑炊が出たとか。
最初はシンプルな方法で作られた料理でしたが、調味料や野菜、魚介類などの様々な具材を入れるようになったところから「増炊」、「雑炊」という字をあてられるようになりました。
今でこそ鍋の〆や料理の残り汁などにご飯を最後に入れる、といった王道パターンとして認知されている雑炊ですが、昔は米の再利用の料理の一つとして発明されたものです。
料理において昔と今と根本的に違うものは何か。
色々ありますが、昔が困難だったのは保存、保温ですな。
そう、昔はご飯を炊きたての状態のまま長期に保存する方法が基本的にありませんでした。今のように電子窯もなく、冷凍庫や電子レンジもない時代、一度炊いた残り飯をどうするか、というのはなかなか知恵と工夫がいることでした。これは米に限らず、すべての食材に言えることでもあります。
炊いた米を冷めてから活用する方法は2つ。
そのまま干飯という乾燥米にして保存食、携帯食にする方法。食するときに水やお湯で戻し柔らかくしてから食べます。現代でいうアルファ化米ですね。
カッチカチのコンクリみたいな米って実は便利だったんだな。
昔は今の人が思っている以上に食糧事情が厳しい環境だったっス。様々な知恵を巡らせて食べ物を有効活用するよう頑張って居たっス。食べ残しなんかもってのほかっスよ。
もう一つは水(汁)を加えて再加熱して雑炊にする方法。雑炊は鍋の〆ではなく、残り飯を有効活用するための料理として古くから伝わってきました。
雑炊にはいろいろな呼び名や同類がいる
雑炊とは水や汁を加え、調味料や具材を入れたものが一般的ですが、そうなると現代においても同じような方法で行われた料理があります。
その一つがおじや。
実はおじやと雑炊の間に明確な違いはありません。おじやとは本来雑炊の女房言葉として発生したものだという説もあります。しかし地域家庭によって別のものとされる場合もありここは人によって認識の違うところ。
例えばこんな違い。
- 調理の際米をいったん水洗いし、表面の粘りをとってさらっと仕上げたものが雑炊。そのまま粘りを出したものがおじや。
- 汁に入れて水分を飛ばさない程度に米の硬さを残したものが雑炊、水分を飛ばし米を柔らかく煮込んだのがおじや。
- 塩味や煮汁の味付けが薄くて白い出汁で調理したのが雑炊、味噌、醤油で味付けしたものをおじや。
どっちもおいしいのでどうでもいい!
雑炊はおじやの他に「こながき」とも呼ばれ、冬の季語として俳句などにも使われます。何かの豆知識として覚えておいてください。
他にはお粥。
今でこそ明確に違う料理とされていますが、江戸時代以前はそれほど区別はつけられていなかったようです。
定義としては塩味で薄く優しい味付けをして米をよく煮込んだものをお粥と呼び、雑炊のように具材や味付けのバリエーションを多く取らないのが一般的。また、残り汁の再活用ではなく水で1から調理することも特徴です。
雑炊、おじや、お粥はそういった違いはあるものとされていますが、米を柔らかくして喉の通りを良くしているので消化によく、食欲がなくても食べられるという点で共通しています。
3種ともに病人食として親しまれているのは同じようなコンセプトをもって作られているからです。体調が悪かったり食欲がない時の強い味方には違いありません。
雑炊は沖縄ではジューシーと呼ばれ、海外においてはリゾットが日本の雑炊に当たります。
雑炊にはどういった種類があるのか?
雑炊はこのような味付けや具材を用いなければならない、といった決まり事は基本的にありません。ある意味家庭の数だけ種類があるといえるような自由な料理です。
現代では主に鍋の〆に行われることから、鍋の数だけ雑炊もまた数があると言えます。形式にこだわらず食せる楽しい〆のメシなので、堅苦しく考える必要はありません。
しかし具体的にはどんな雑炊があるのか参考までに知っておきたい。じゅるり。
では代表的な鍋料理から〆の雑炊がどんなものがあるか紹介しましょうか。
※cookpadよりレシピ参考に紹介させていただきます。
アンコウ鍋のアンコウ雑炊(5人分)
- アンコウ鍋のスープ・・・・1ℓ
- ゴボウ・・・・一握り
- 油揚げ・・・・1枚
- ご飯・・・・・2.5合
- 水菜・・・・・一袋
<作り方>
- アンコウ鍋のスープにゴボウと油揚げを刻んだものを追加する
- ご飯を入れ、3分ほど火を通す
- 溶き卵を入れ、軽く混ぜる
- 沸騰したら火を止め、水菜を入れてふたをする
- 水菜に熱がある程度通ったら茶碗に盛って完成
すっぽん鍋のまる雑炊(3人分)
- すっぽん鍋のスープ・・・・1ℓ
- ご飯・・・・2合
- 卵・・・・・1個
- 醤油・・・・大さじ1/2
- 塩・・・・・少々
- 青ネギ・・・・適量
<作り方>
- すっぽんスープひと煮立ちさせ、炊飯器で炊いた米を入れる
- 醤油、塩で味を調え、好みの硬さになるまで火を通す
- 溶き卵を入れ、軽くかき混ぜ火を止める
- 茶碗に盛り付け、ネギをのせ完成
水炊き鍋のとり雑炊(2人分)
- 鶏の水炊き汁・・・・500ml
- ご飯・・・・茶碗一杯
- 卵・・・・・1個
- あさつき・・・・4本
- 塩コショウ・・・・適量
- 醤油・・・・適量
<作り方>
- 水炊き汁の残りを加熱する
- ご飯を軽く洗って加える
- 沸騰したら調味料で味を調え、溶き卵を加える
- 輪切りあさつきを加え、火を止めふたをする
- 3分待って熱が通ったら完成
カニ鍋のカニ雑炊(1人分)
- カニのだし汁・・・・300ml
- ご飯・・・・軽め茶碗一杯
- カニ・・・・煮込んだもの足3本分(ほぐす)
- 卵・・・・・1個
- 塩・・・・・少々
- 刻みネギ・・・・適量
<作り方>
- ゆでたカニをほぐしておく
- スープにご飯を入れ塩を少々。軽く混ぜる
- ご飯を2分ほど煮込んだら火を止めて溶き卵を入れ、ふたを閉める
- ふたを開けてほぐしたカニをトッピング
- 軽く混ぜてネギをのせる
他にもふぐ雑炊やしゃぶしゃぶ雑炊、キノコ雑炊や鮭雑炊などがあります。
残り汁と残り物を合わせてもおいしいですし、一から作っても楽しいです。レシピを参考にいろんな雑炊を作ってみましょう。
まとめ:今夜は鍋。そして〆に雑炊はいかが
夏の夜にあえて温かい鍋料理。
夏でなくとも4季折々の食材を使用したおいしい鍋はいくらでもあるでしょう。
今夜は水炊きだな。
〆はとり雑炊っス!材料は冷蔵庫に十分っス!
料理のレパートリーに困ったとき、頼もしいのが鍋ですが、あえてお金をかけたぜいたく鍋とぜいたく雑炊もなかなか新鮮かもしれません。
家族や親しい友人と、あるいは疎遠になっている人の旧交を温めるのに最適なリレー料理といえるのではないでしょうか。
あ、米切らしてたわ。
・・・・・・・・・・あ?(怒)
・・・・・・・・・
すみません、今夜の〆はやっぱりうどんで。